AWS

日本システム開発株式会社からAWSに関するコラムをお届けします。

AWSとは何か、というような基本的な情報から、多岐に渡るサービスなど様々な情報を発信します。

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AWSコラム 第2回「AWS(Amazon Web Services)ストレージサービスの紹介」

今回はAWS(Amazon Web Services)のストレージサービスについての紹介です。

ストレージサービスの種類

AWS(Amazon Web Services)のストレージサービスは、ストレージ、データ移行・転送、バックアップなど様々な用途にあったサービスを提供しています。

導入費用がかからず、インフラのメンテナンスを不要なため、コストを削減できます。

また、多くのセキュリティ標準やコンプライアンス認証をサポートしているため、セキュリティ面でも安心して利用できます。

  • Amazon Simple Storage Service (S3)
  • Amazon Elastic Block Store (EBS)
  • Amazon Elastic File System (EFS)
  • Amazon FSx
  • AWS BackUp
  • AWS Elastic Disaster Recovery(AWS DRS)
  • AWS Snow ファミリー
  • AWS Storage Gateway

Amazon Sinple Storage Service(S3)とは

特徴

クラウド型のストレージサービスです。

インターネット経由でアクセスするため、どこからでもアクセスすることができ、様々なユースケースで使用されます。

S3は保存した分だけ自動的に容量が拡張・縮小されます。

1つのファイルは5テラバイトまでとなりますが、データ容量は無制限となります。

アクセス頻度は少ないですが、長期間保存する必要のあるような場合には、Amazon S3 Glacier ストレージクラスというアーカイブ用のクラスも用意されています。

料金体制

使用しているストレージ容量、リクエストの量、データの転送などに対して料金がかかります。

一部の設定ではデータの取り出しにも料金がかかります。

ユースケース

静的コンテンツ(HTML・CSS、画像、動画など)の配信、バックアップデータ・アーカイブデータの保存など様々なユースケースで使用します。

Amazon Elastic Block Store(EBS)

特徴

EBSとはAmazon EC2インスタンスに接続できるストレージサービスです。

EC2とはAWSが提供する仮想サーバのことで、EC2に接続するストレージがEBSとなります。

基本的に1つのEC2インスタンスに接続して使用します。

EC2インスタンスにはインスタンスストアというストレージもありますが、これはインスタンスストアを停止するとデータが消えてしまいます。

一方でEBSを使用するとEC2インスタンスを停止して、再起動した場合でも永続的にデータが保存されます。

容量はあらかじめ設定する必要がありますが、使用を開始した後に変更することが可能です。

料金体制

設定しているストレージ容量などに対して料金がかかります。

1秒間の読み書きの回数(IOPS)や、単位時間のデータ転送量(スループット)についても、決められた量を超えると料金がかかります。

ユースケース

EC2インスタンスで永続化が必要なデータがある場合に使用します。

Amazon Elastic File System(EFS)

特徴

EFSとは複数のEC2インスタンスに接続できるストレージサービスです。

複数のEC2インスタンスでファイルを共有することができます。

EFSはファイルの追加と削除に合わせて、容量の拡張・縮小が自動的に行われます。

料金体制

使用しているストレージ容量と、単位時間のデータ転送量(スループット)などに対して料金がかかります。

一部の設定ではデータの読み取りと書き込みのアクセスに対しても料金がかかります。

ユースケース

複数のEC2インスタンスでファイルを共有したいときに使用します。

Amazon FSx

特徴

一般的に使用されているファイルシステムをAWSが提供するサービスです。

NetApp ONTAP、OpenZFS、Windows File Server、Lustreの4つから選択することができます。

FSxを利用することによって、使い慣れたファイルシステムを使用することができます。

そのため、既存のアプリケーションをAWSに移行する際に、同じファイルシステムを選択すれば、より簡単にAWSへの移行をすることができます。

料金体制

使用するファイルシステムによって異なります。

ユースケース

使い慣れたファイルシステムを使用したい時に使用します。

AWS BackUp

特徴

AWSの様々なサービスのバックアップを集中管理することができるサービスです。

サービスごとにバックアップを管理する必要がなくなり、バックアップのスケジュールなどを自動化できるため、コストの削減ができます。

バックアップの対象はEC2、ストレージサービス、データベースなどです。

料金体制

使用するバックアップストレージの量、転送・復元するバックアップデータの量などに対して料金がかかります。

ユースケース

複数のAWSサービスのバックアップの管理・自動化が必要な時に使用します。

AWS Elastic Disaster Recovery(AWS DRS)

特徴

災害時にアプリケーションを復旧させるサービスです。

AWS内にデータを継続的に複製しておき、災害などが発生した場合は、複製したデータに切り替えて、アプリケーションを復旧させます。

最新の時点に戻すだけでなく、以前の時点に戻すこともできるため、ランサムウェアからの復旧としても利用できます。

料金体制

複製が必要なサーバごとに1時間ごとに料金がかかります。

ストレージのサイズなどに左右されません。

ユースケース

オンプレミス、クラウドサービス、AWSサービスの災害対策が必要な時に使用します。

AWS Snow ファミリー

特徴

物理デバイスを使用して、大量のデータをオフラインでAWSに移行するサービスです。

移行するデータの量によって、AWS Snowcone、AWS Snowball、AWS Snowmobileという3つのデバイスタイプを選択します。

Snowconeはテラバイト規模、Snowballはとペタバイト規模のデータを転送できます。

Snowmobileはエクサバイト規模のデータを転送できますが、日本では利用できません。

料金体制

デバイスタイプにより異なりますが、ジョブ1件当たりのサービス料金、デバイスの使用期間、データ転送などに対して料金がかかります。

ユースケース

大量のデータをAWSに移行する必要がある場合に使用します。

最後に

このように、AWS(Amazon Web Services)のストレージサービスを使用することで、様々なユースケースにおいて、導入費用を少なく抑えながら、拡張性に優れたシステムを作ることができます。

弊社ではAWS関連の資格を持つ社員が多数在籍しており、導入時のコンサルティングから設計・構築・監視・保守管理まで行っております。

「AWSを使いたい、けれど運用するだけの知識や経験がない」「AWSで何ができるか知りたい」等ありましたら、是非お問合せください。

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